
絵が好きだし美術の先生興味あるなー、どうやって美術の先生になるんだろう。

教員になるには免許を取って教員採用試験に合格する必要があります。
ごきげんよう、紫藤ひめり(@come2traveling)です。
今回は教師になる方法についてお答えします。
この記事を読めば、美術の教員免許取得の方法、美術教師のなり方について知ることができます。
美術教師のなり方をまとめていますが、効率的な教員免許取得方法や教員採用試験についてもまとめましたので、教師を目指している方全般に役立つことかと思います。
教育学部卒、美術の教員免許を持つイラストレーター、紫藤ひめりが簡単に解説をしていきます。
私が経験した美術の免許を取得する過程で感じた経験談も共有しようと思いますので、進路に迷っている学生や美術の免許を取得予定の方はぜひ読んでみてくださいね。
美術の先生になるには?
まず美術の免許が必要
美術の免許は校種が中学校と高校とで2種類あります。しかし中学は一種免許と二種免許に分かれているので、実質美術の免許は3種類です。
一種免許と二種免許の違いについては別の記事で紹介します。
美術の免許を取得するには、大学や通信教育に進学し、指定の科目を履修することが必須です。
教育学部や美術を専攻に扱っている大学は免許を取得できるはずですが、どれくらい専門的に学ぶことができるかはカリキュラムによりけりです。

まずは進学したいと思っている学校が美術の免許を取得できるかどうか、どのような学びが得られるのかを調べることが重要です。
教員採用試験に合格する
美術の免許を取得、または取得見込みになった方は、教員採用試験の受験資格を得ます。受験したい自治体の教育委員会に願書を提出したら、受験勉強をとにかく頑張ります。
そして1次検査、2次検査ともに合格すると教員になることができます。
美術教師の検査内容は筆記試験と面接の他に、実技試験が求められる場合がほとんどです。受験勉強と並行して実技試験の対策もしていく必要があります。
美術教師は倍率が高くて難しい!
各学校に1~3名程度しか美術教師はいないので、新採用の先生が入る枠が元々ないのが現状です。
さらに高校は、美術の授業がそもそもない学校も多いので、中学校教員よりもさらに倍率が高くなってしまいます。

どうしても美術の教師になりたい場合、全国規模で受験先を検討していく必要があるでしょう。
講師登録も視野に入れておこう
教員採用試験に合格すると、正規採用として教員になることができます。
対して、教員採用試験に合格していなくても、教員免許を持っていれば、講師登録をすることで臨時・非常勤講師として働くことができます。
講師になるメリットは現場での経験を積みながら毎年採用試験を受け、正規採用を目指せることです。
講師としての現場経験を活かして書類審査や面接、模擬授業等で有利に出ることができるでしょう。
また、講師としての勤務経験等が教員採用試験の加点対象になる自治体もあります。
デメリットは正規採用と違って教師の産休等で穴が開いたところに講師が配属されるため、声がかかるまで学校で働くことができません。
また、採用されても慣れない業務に追われ、受験勉強をする余裕が無くなってしまうことも懸念でしょう。
メリット | デメリット |
・教員免許を持っていれば学校現場で働くことができる。 | ・声がかかるまで働くことができない。 |
・現場での経験を積みながら正規採用を目指すことができる。 | ・正規職員の穴埋めでしかないため、勤務期間が限られている。 |
・講師としての勤務経験等が教員採用試験の加点対象になることがある。 | ・慣れない業務に追われ、受験勉強まで手が回らなくなりがち。 |
こちらの記事でより詳しく美術教師の仕事内容や免許の取り方はこちらにまとめていますので、ぜひご覧ください!


メリット、デメリット、どちらに重きを置くか慎重に考える必要がありますね。
賢い免許の取得方法
大学進学後、どちらの校種を目指すにせよ、中学校一種の免許取得を目指すといいでしょう。
中学校の必須科目は高校の必須科目+αの内容のため、高校の免許をほぼついでに取得することができるからです。
中学校の必須科目は道徳やより専門的な教育法などを学ぶため、高校の免許取得に比べて少し学習時間が増えます。
ですが、中学校の必須科目を網羅していれば、指導法や生徒の心の成長をより深く理解できるため、美術教師としての専門性に磨きがかかることでしょう。
また、中学校の必須科目に少しの実技科目を履修するだけで両方の免許が取得できると思えば一石二鳥です。
さらに、複数の科目や校種の免許を取得していると、教員採用試験で有利に立てる場合があります。
受験する地方自治体によって加点対象は異なりますが、複数の免許の取得はメリットしかありません。
この図は各免許で必要な科目を超ざっくりと書き出したもの。

「指導法Ⅰ」をとりあえず履修すれば中学校二種と高校免許は取得できます。卒業までの最低限の取得でよければこの取り方でもいいのですが、より専門的に学びたい方は中学校一種をとりあえず目指したうえで高校免許をついでに取得する、と考えた方がモチベーションと効率的にもオススメです。
ぜひ、高校の美術教師を目指している方も中学校美術一種の免許取得にチャレンジしてみてくださいね!
教員免許を多数取得したい方は、4年間の履修プランをなるべく1年生の間に完成させておきましょう!!紫藤の大学4年間のハードスケジュール時間割はこちら。


ちなみに紫藤は小学校が主免だったので中学校美術一種は取得したものの、高校免許まではあと1単位実技科目が足りずに卒業してしまいました。今思うともったいないですね…
まとめ
・美術教師になるにはまず美術の免許が必要。
・教員採用試験に合格する必要があるが、募集枠が少ないため倍率が高すぎる。
・講師として働くことは、現場経験は積めるが、受験勉強に手が回らない可能性がある。
・中学校一種の免許取得を目指すと高校の免許もほぼついでに取得できる。
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美術は視覚的に思いを伝え、生徒の内面を引き出す科目です。生徒の思いに理解・共感できるステキな先生になってくださいね!
それでは。